新・ことば事情
4946「まやかしの語源は?」
『仏教漢語50話』(興膳宏、岩波新書:2011、8、20)を読んでいたら、サンスクリット語の、
「マールンクヤブッタ」
を漢字で書いたのが、
「摩羅迦子(まらかし)」
であると書かれていました。あれ?「まらかし」って「マラカス」に似ているし、
「まやかし」
にも似ているな。もしかして「まやかし」の語源は「まらかし」?
「まやかし」を辞書(『精選版異本国語大辞典』)で引いてみると、
*「まやかし」=(動詞「まやかす」の連用形の名詞化)(1)ごまかすこと。また、そのもの。にせもの。(2)手品。奇術。
とあったので、動詞の「まやかす」を引くと、
*「まやかす」=まぎらかし、あざむく。うわべだけを、うまくとりつくろう。ごまかす。だます。べてんにかける。
とありました。なんだか関係なさそう。
そこで、「まらかし」を引きました・・・載っていない・・・。
うーん、謎ですな。