新・ことば事情
4945「時間は後戻りできない」
このところ、小学2年の娘の言葉が、とても小学2年生とは思えない口調でグサグサと、いや、ズキズキと私の胸に刺さる言葉を吐いた出来事が続きました。
まず、ある日のこと。常日頃、子供たちに、
「お菓子やミカンを食べたら、その包み紙や皮はその手でちゃんとゴミ箱に捨てること!」
と言っていたのですが、つい私も、リビングで横になってミカンを食べた後の「皮」をそのままにしてしまったことがありました。それを見つけた娘が、
「パパ!ミカンの皮が、リビングに置きっぱなしやったで!いつもお兄ちゃんとかに『すぐに捨てなさい』って言ってるやろ!」
「あ、そう。それ、お兄ちゃんと違うか?」
と、とぼけると、キッパリと、
「違う!横に本が置いてあったもん」
あちゃー、バレテーラ。さらに、追い打ちをかける一言が。
「人には厳しく言うのに、自分には甘いな。そんなんやったら、ロクな人生、送られへんで!」
・・・あなた、本当に小学2年生?
さらに某日。その日は妻が仕事で遅くなるので、私が娘を迎えに行って、食事をとり、その後、一緒にお風呂に入り、寝かしつける、という日だったのですが、夕食を取ってビールを飲んだら眠くなって、ついゴロリと横になっていたら、もう夜の9時半。娘がさかんに
「パパ、早くお風呂入ろう!もう9時半やで」
と起こしに来ますが、
「うん・・うん・・・」
と曖昧に答えていて、ようやく10分後に起き上がったところで、娘がいわく、
「パパ!早く入らな、10時までに寝られへんやん。時間は後戻りできへんねんで!」
・・・ほんとに小学2年生?ほんとは哲学者?
びっくりして目が覚めて、大笑いでした。