新・ことば事情
4944「十二縁起と十二進法」
興膳宏さんの『仏教漢語50話』(岩波新書:2011、8、20)を読んでいたら、
「十二縁起」
という言葉が出てきました。「十二縁起」とは、
「無明(むみょう)、行(ぎょう)、識(しき)、名色(みょうしき)、六処(ろくしょ)、触(そく)、受(じゅ)、愛(あい)、取(しゅ)、有(う)、生(しょう)、老死(ろうし)」
を指すのだそうです。
私たちが普段、計算などに使っているのは、
「十進法」
ですが、中には、
「十二進法」
のものもあります。一番身近なのは、
「時間」
ですね。「12時」、「1年」は「12月」。あと、「干支」も「12」ですね。
「十進法」は「メートル法」ですが、「インチ・ヤード法」では「十二進法」ですね。
そこでハタと気付いたというか、思いついたことは、
「十進法は人間の指の本数から、十二進法は、天体の動きからではないか?」
ということです。暦、時間は、もとは「天体」の動きから出て来たはず。「天体」と言えば、エジプト、メソポタミア、そして中国あたりか。「世界四大文明」の土地ですね。
数の数え方の違いの背景、また時間のある時に探ってみたいと思います。