新・ことば事情
4937「群来」
年末に北海道の小樽に行きました。20年振りぐらいでしょうか。
小樽と言えば、寿司屋さん。タクシーに乗って「おすすめのお寿司屋さん」について尋ねたときに、運転手さんが教えてくれたのは、なんと「ミシュラン2つ星」のお寿司屋さん。その名前が、
「群来(くき)」
と言うのだそうです。運転手さんによると、この意味は、
「ニシンが白子を出して、海が白く濁ること」
なんだそうです。そこ後、一旦タクシーを降りて、ブラブラ散策してから、そのお店を捜したんですが、結局見つけられず、近くにあった別のお寿司屋さんに入りました。ここもおいしかった!(ちょっと、注文してから料理が出てくるまでに時間はかかりましたが)あとで「群来」をネットで探してみてみたら・・・私たちが入ったお店の倍ぐらいのお値段のする、相当、上等なお店だったのでした。
家に帰ってから「群来」を『広辞苑』で引くと、
「くき(群来)」=産卵のため沿岸意押し寄せる魚群。特に北海道沿岸へ来遊したニシンの群。」
とちゃんと載っていました。運転手さんに教わったのとは、微妙に意味が違うような気がするけど、大体同じです。
「ニシン来たかと カモメに問えば~♪」
と「ソーラン節」を思わず口ずさんでしまうような感じでした。
(追記)
その「ソーラン節」ですが、先日2番まで歌う機会がありました。2番の歌詞は、
「群来(くき)が続けば 千両や万両」
というものでした!やっぱりちゃんと「くき」が出て来ていたんだ、ソーラン節!
(2013、10、10)