新・読書日記 2013_011
『すべては今日から』(児玉清、新潮社:2012、4、25)
おととし(2011年)に亡くなった俳優の児玉清さんの書評集。去年の一周忌に出されたもの。タイトル「すべては今日から」という言葉は、ドイツ語で児玉さんが好きだった
「アブ・ホイテ」
という言葉から。
児玉さんというと、ABCの『クイズ・アタック25』の司会の印象が強く、またNHK・BSの書評番組「ブックレビュー」(でしたっけ?)の司会、原書を読むほどの読書家としても知られる。この本に載せられた書評は、そのダンディズムを、ムンムンと醸し出していたことを感じさせる文章だ。(人によっては、それが鼻につく人もいたかもしれないが・・・)
たとえば、「独擅場(どくせん)」という言葉を使い、「独壇場」を使わないところなどに、児玉さんの気概を感じた。
なんだか、亡くなった感じがしない。どこかで、
「アタッーク・チャーンス!」
と言っていそうな気がして・・・。
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