新・ことば事情
4901「 洋数字と漢数字」
数字に「1、2、3」という「洋数字」を使うか、「一、二、三」という「漢数字」を使うかは、ケースバイケースで、結構、難しいです。
原則で言うと、
「入れ替え可能な数の場合は『洋数字』」
を使います。たとえば、「参加者の人数」を数える場合は、
「2人」
と「洋数字」で書き、「二人」にはしません。3人、4人、5人・・・10人、15人・・・150人と数が増えても「洋数字」なら、問題なく対応できます。
これに対して、「夫婦」や「付き合っている」、あるいは「離婚調停」「マインドコントロールされている」等の、
「関係性がある特定の『ふたり』の場合は『漢数字』」
を用いて、
「二人」
と「ミヤネ屋」ではしています。「三人以上」に関しては、出てくる例が少ないのですが、ケース・バイ・ケースです。
先日、タレントの多岐川華子さんと仁科克基さんの離婚のニュースを伝えましたが、その際は、双方の母親がともに女優で、それを指して、
「2人の母親」
という表記がありました。確かに「母親の人数」は「2人」ですが、この場合は、
「華子と克基という特定の『二人』の、それぞれの『母親』」
というですから、先ほどの表記の基準から言うと、
「二人の2人の母親」「二人の母親2人」
であり、もっとわかりやすく表現すると、
「二人の母親(たち)」
となります。「2人の母親」では「母親の人数」を伝えていることになってしまいます。
この違いが分かるようになれば、しめたものです。