新・読書日記 2012_210
『百年前の日本語~書きことばが揺れた時代』(今野真二、岩波新書:2012、9、21 )
ちょっと専門的過ぎた感じ。著者は3年前に『振仮名の歴史』 (集英社新書)という面白い視点の本を出している。文字表記の歴史についての専門家だ。
漱石の自筆原稿の文字の使い方なども研究していて興味深い。サブタイトルに「書き言葉が揺れた時代」とあるが、21世紀に入った現代においても、ケータイの文章は「話し言葉の文字化」だということを考えれば、「書き言葉が揺れている」と言えるだろう。
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