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『道浦TIME』

新・読書日記 2012_181

『中電さん、さようなら~山口県祝島 原発とたたかう島人(しまびと)の記録』(写真・文 那須圭子、特別寄稿 福島菊次郎、発行・創史社、発売・八月書館:2007、10、26第1刷・2011、6.30第4刷)

"素人"と言っていいのかどうかわからないが、著者の略歴には「主婦」と書かれているから「アマチュア・カメラマン」であることは間違いないだろう。原発建設との闘いの記録を残してきた写真集。大先輩のカメラマンの貴重な写真も。「中電」というのは「中国電力」のこと。2007年に出た写真集なのでその時点までの写真だが、20116月に4刷が出たのは、間違いなく東日本大震災、福島原発事故の影響であろう。

山口県祝島での「上関(かみのせき)原発」の建設については今月5日、山口県の山本繁太郎知事が「予定地周辺海域の埋め立て免許更新を認めない方針」を明らかにした。また、枝野幸男経済産業相も「上関原発は、原発を新増設しない原則の適用対象だ」と述べて、建設を認めない考えを示している。一方の中国電力は、上関原発建設予定地の公有水面埋め立て免許の延長を山口県に申請。県は約1カ月かけて審査するが、現在の免許期限(今月7日午前0時)の延長は認めない方針。中国電力は、政府方針が定まらない中、建設計画を推進する姿勢を強く示す狙いがあると新聞記事には書かれていた。まだ「たたかい」は継続中だ。


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(2012、10、14読了)

2012年10月20日 18:32 | コメント (0)