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『道浦TIME』

新・ことば事情

4847「男好き」

「男好き」「女好き」

という二つの似た言葉について考えてみました。

「好き」

の前の言葉は「男」「女」と立場が違うように見えますが、実はどちらも「主語は男」ですね。つまり、

「女好き」=「女のことを、とても好む男」

「男好き(がする)」=「男が好みそうな女」

なのです。

「○○好き」

という言葉の「○○」は、

「ワイン好き」「音楽好き」「サッカー好き」「本好き」「お菓子好き」

のように「好きな対象となるもの」が入り、

「○○というものが好き」

という意味になるのが普通だと思うのですが、こと「男好き」だけは、「男(というもの)が好き」ではなく

「男が好みそうな、好きになりそうな()

という意味なので、ほかの「○○好き」とは種類が違うのですね。「○○が好き」という意味であるとすると「男好き」は助詞の「が」が脱落した形ですね。

つまり、ちょっと難しい日本語なのではないでしょうか。日本語を学ぶ外国人には、なかなか理解されないのではないかなあ。

(2012、9、23)

2012年9月27日 22:17 | コメント (0)