新・ことば事情
4846「平気と大丈夫」
百田尚樹の『ボックス!』(太田出版)を読んでいて出て来た言葉に目を引かれました。
「2ラウンド続けても平気だった」
ボクシングの小説です。この「平気」という言葉、関西人はまず使いません。「平気」は関西人は知っているけれども、まず使うことはない言葉です。
そしてニュアンスも微妙に違うような気がします。「大丈夫」は、
「なんとかもつ」
という感じですがそれに対して「平気」は、
「余裕で大丈夫」
という気がします。
「関西人は『平気』という言葉を使わない」ということは、『関西人のルール』(千秋育子、中経文庫)という本にも出てきました。