新・ことば事情
4837「ひなたの『な』」
9月の10日、いつものようにテロップのチェックをしていて、「ひなた」という言葉について、ふとある考えが唐突に頭に浮かびました。
「『ひなた』の『な』は、『の』の意味だ。『みなと』の『な』と同じ。そして『た』は『所』の意味。『かなた』の『な』『た』と同じ」
ということです。あ、「みなと」は「港」ですが、語源は「水(み)な戸(と)」、つまり海に向かって開いている「水の戸」なんですね。それで、つまり「ひなた」は、
「日の当たるところ」
という意味。そのままですが。「ひかげ」=「日陰」はわかりやすいけど、「ひなた」はあまり考えなかったなあ。
ふだん何げなく使っている言葉の中に、古語がそのままもぐりこんでいることって、結構あるんだなあと感じました。