新・読書日記 2012_155
『ごきげんな人は10年長生きできる~ポジティブ心理学入門』(坪田一男、文春新書:2012、7、20)
「笑う門には福来る」と言いますし、笑うとキラー細胞(?NK細胞?)が増えて、がん細胞もやっつけられるだとか、いろいろそういった話は聞いたことがあったけど、この本もそんな感じかな?と思いながら読んだ。ひとことで言うと「幸せな人は長生きする」という話でした。
中でも面白かったのは、2002年のノーベル経済学書を受賞したダニエル・カーネマン博士(金男?)の論文に「年収と幸福」に関するものがあって、それによると、アメリカ人45万人を対象にした調査で、年収が多ければ多いほど「生活評価」は高まるものの、「幸福度」は年収7万5000ドル(=日本円にして約600万円=1ドル80円換算)で頭打ちになるのだという。「そもそも人は他人との比較によって、たやすく幸せを見誤る」と言う。そして、「幸せと感じられる時間」や「不機嫌な時間」が日常生活の中でどのくらいあったかの調査では、「幸せ」と最も大きな相関関係があったのは、「睡眠」と「上司」だった!「結婚」が幸せに与える影響すら、「上司」の比ではないという。いい上司だと幸せで、悪い上司だと不幸せ。そんなに「上司」は影響があるのか・・・。どうですか?みなさん、幸せの度合いは?それと「幸せは伝染する」と、2008年に社会学者のクリスタキと政治学者のファウラーが発表した論文は述べているという。ふーん。
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