新・ことば事情
4790「ボリューム」
「平成ことば事情4788ボリューミー」を書いた時に、「ボリューム」について英和辞典で調べていたら、
「音量、物の量」
などの意味と並んで、
「本、VOL」
という意味も出てきました。あ、そうだったのか!よく、本やCDなどで、
「vol.1」「vol.2」
というような表記が出てきて、確かにこれを、
「ボリューム・ワン」「ボリューム・ツー」
と読んで(呼んで)いながら、
「なぜ、本の第1巻、第2巻の『巻』を『ボリューム』と言うのだろうか?」
と思っていたのですが、そうか「ボリューム」には、もともとそういう意味があったのか!
「国語辞典」で「ボリューム」を引いてみると、『精選版日本国語大辞典』には「3番目の意味」で、
「書物。巻。冊」
が載っていて、用例は1914年の『外来語辞典』でした。
『デジタル大辞泉』にも「4番目の意味」で、『明鏡国語辞典』は「3番目の意味」で載っていました。用例はなし。『広辞苑』はなんと「1番目の意味」で、
「(書物の)巻。冊」
と載っていました。
『三省堂国語辞典』『新明解国語辞典』『岩波国語辞典』『新選国語辞典』『新潮現代国語辞典』は、この意味は載せていませんでした。