新・ことば事情
平成ことば事情4774「ばくらい」
去年(2011年)の11月に青森で開かれた新聞用語懇談会の総会に出たときのこと。
夜、街に繰り出したときに、前日入りして街のリサーチをしていた、酒に詳しい毎日放送の柏木アナウンサーが教えてくれた酒の肴に、
「ばくらい」
というものがありました。これは、
「ホヤの塩辛」
で、漢字では、
「莫久来」
と書くらしい。当て字でしょうか?
青森のその店では「ホヤ」はあったのですが、残念ながら「ばくらい」は品切れでした。
「ホヤ」もこれまで口にしたことがなかったのですが、勧められるままに食してみると、これがなかなか、美味!
「ばくらい」なるものも、是非食べてみたいなあと思っていたら、翌日、岩手・盛岡に移動しての夜。なんと盛岡の店には「ばくらい」があったので、注文して、生まれて初めて食べました。ちょっと辛めでしたが、これなら酒が進むであろうと納得。
関西にいては多分食べることができない(できるかもしれませんが一般的でない)ものを、それぞれの地域に行くことで、味わうことができるのは素晴らしいなあと感じたのでした。
それにしても「ばくらい」って、国語辞典には載っていないんじゃないかな?5~6種類の国語辞典を引いてみましたが、「爆雷」は載っていても、ホヤの「莫久来」は載っていませんでした。
Google検索(7月17日)では、
「莫久来」 =1万6100件
「ばくらい、ホヤ」= 7750件
でした。