新・読書日記 2012_126
『日本人はなぜさようなら」と別れるのか』(竹内整一、ちくま新書:2009、1、10)
7月7日に武庫川女子大学・佐竹秀雄先生の主宰される一般の方対象の「ことばの勉強会」が開かれたので出席しました。テーマが「あいさつのことば」でした。
その中で佐竹先生が、
「日本語は、『出会いの挨拶』よりも『別れの挨拶』の方がバリエーションが多い気がする」
とおっしゃって、興味深いなあと思いました。家に帰って本棚を見ると、この本が。以前に買って、まだ読んでなかったので、読み始めたのですが、これがなかなかおもしろい。「さようなら」という挨拶は、「日本人の死生観」と密接な関係があるのではないか?という考察です。そのなかに出て来た十返舎一九の辞世の歌は、
「この世をば どりゃ おいとまに線香に ともにつひには灰 左様なら」
以前、これは聞いた(読んだ)ことがありましたが、「十返舎一九」の辞世の歌だったかと改めて知りました。うまいこと言うなあと思いました。
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