新・ことば事情
4733「『クローズアップ現代』の謎」
以前、
「なぜ国谷裕子さんは『こんばんはクローズアップ現代です』を、あんなに早口で言うのか?」
ということについて考えて書いたことがありました(平成ことば事情2205「クローズアップ現代です」)が、先ほど、通勤電車の中で、
「あっ!」
と突然ひらめいたことがあります。
「クローズアップ」
の「ズ」は本来濁らず「ス」と言うべき音です。つまり、
「クロースアップ」(close up)
です。しかし誤用が定着して、日本語の外来語としてはいまや「クローズアップ」と濁ることが多い。現に番組名は「ズ」と濁ってカタカナで書かれています。そこで、帰国子女で英語の堪能な国谷さんは、間違った外来語の発音の「クローズ」を言いたくないがために、
「その部分だけ『英語で』、頑なに言うのではないか?」
という思い付きです。違ったらごめんなさい。
でも、そうかもしれない。
「こんばんは」だけはゆっくり言うようになったのは「こんばんは」は英語ではないからでしょうね、きっと。