新・ことば事情
4732「港の『な』」
先日、福島への出張の際、伊丹空港で飛行機の登場の案内を待っていたときに、窓の外に広がる滑走路を眺めながら、ぼんやりと、
「空港って広いなあ。空が広いなあ。こうやって見ると、やはり『空の港』って感じがするなあ。『空港』というネーミングは、いい得て妙だなあ」
と思っていました。そのとき、突然
「港(みなと)」
という言葉は、本来は、
「水な門」
であって、「な」の意味は「~の」であると、以前どこかで読んだのを思い出しました。
ということは、「港」の「な」は、
「そなた」「あなた」「こなた」「かなた」
の「な」と同じなのか!古語の「な」が、現代語の単語の中に取り込まれて自然な形で使われているんだなあと改めて思いました。「きなこ」の「な」も同じだな。