新・読書日記 2012_108
『「すみません」の国』(榎本博明、日経プレミアシリーズ:2012、4、9)
日本はホンネとタテマエの国である。「察する文化」だ。それに対して欧米は「タテマエ」で押し通そうとする国である。日米で「わかる」の意味は違う。「意味のない会話に重要な意味がある」「日本で暴動が起こらない理由」などの章を読むと、日本人が暴動を起こさない慎み深さを兼ね備えているのは「戦国時代から」かと、つい思ってします。
「空気」が国を支配する日本においては、「タテマエ」は大変重要なのだと説く。若者はたいてい「タテマエ」に反抗する。それは、タテマエの裏に隠された「ホンネ」の胡散臭さを、敏感に感じ取るからだ。しかし、実は大人のみんなはそんなことは分かった上でたいおうしているのだよ、と。でも、なあ・・・。
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