新・読書日記 2012_079
『遺伝子はダメなあなたを愛してる』(福岡伸一、朝日新聞出版:2012、3、30)
シンボウさんの新刊と同じ出版社だ!タイトルは、見事に五・七・五のリズム。
理系の科学者でありながら、この文才!天は二物を与えた!(容貌はさておき。)
週刊誌「AERA」の連載コラムをまとめたもの。「AERA」では1ページだっけ?それが単行本になると4ページですが、1つの話題が大変読みやすい長さ(短さ)になっているコラムです。読者からの質問に答えるという形を取っているので、ふた昔前の中島らもさんの『明るい悩みの相談室』を髣髴させます。(あれも朝日新聞だっけか)その「生物学バージョン」のような。
「セミ」の地上での寿命(7日間)に対する見解(地中で8年もいるんだから「地中の生活が本体」なのでは?)は私と同じ、ノーベル賞を2度受賞した「放射能」の命名者・キュリー夫人の"不倫の話"は、チラッとしか書いていませんが大変興味深い話題ですし、天然色素の「赤」はほとんどが「カイガラムシ」の「コチニール」由来だというのも、初めて知りました(知らなくてもよかったかも)。福岡ハカセ、いつもいろいろと、「目からウロコ」の話題を提供してくれて、ありがとうございます。
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