新・ことば事情
4684「トド」
福島県のアクアマリンふくしまという水族館に、疎開していた「トド」の「フク」が帰ってきたというニュースが、3月22日に伝わりました。これが本当の
「トドのつまり」
かと思いましたが、さて、「トド」ですが、漢字で書くとどうだっけ?
たしか「木扁」に「段」だったのでは?と思って辞書を引くと、
「椴」
と書いて「トド」と読むものはありましたが、これは動物の「トド」ではなく、植物の「トドマツ」の「トド」でした。その横に、動物(アシカ科の哺乳類)の「トド」もありました。漢字で書くと、
「胡獱」
でした。難しい漢字!絶対に読めないな。その説明に、
「(ニヴヒ語が由来といわれる)」
とありました。「ニヴヒ語」?一体どこの国の言葉なの?今度は「ニヴヒ語」を引くことに。
「ニヴヒ語」=アムール川(黒竜江)流域とサハリン(樺太)北部に住むロシアの少数民族。言語は古アジア諸語の一つで、周辺のツングース系諸語やアイヌ語の影響を受ける。漁労・海獣猟に従事。ニヴフ。旧称、ギリヤーク。
アイヌ語の影響も受けていたのか。「漁労・海獣猟に従事」しているからその「獲物」として「トド」が存在したのですね。
あれ?旧称の「ギリヤーク」ってなんか耳にしたことがあるぞ。
「ギリヤークなんとかさん」
という名前(芸名?)の人がいたような・・・。これも検索してみると・・・あった!ウィキペディアですが。
「ギリヤーク尼ケ崎」
でした。
「ギリヤーク尼ヶ崎(ぎりやーく あまがさき、1930年8月18日 - )は、日本の大道芸人、舞踏家。北海道函館市出身。本名は尼ヶ崎勝見(あまがさき かつみ)。芸名の由来は、自身の風貌が樺太の少数民族ギリヤーク(近年はニヴフと呼ばれる)に似ていることから。」
うーん、そうだったのか。「トド」のつまりは「ギリヤーク尼ケ崎・大道芸人」とは。
「ネットサーフィン」兼「辞書サーフィン」ですね。