新・ことば事情
4675「北杜市」
山梨流通研究会が、電気料金の値上げをはかる東京電力を公正取引委員会に訴えたというニュースを3月23日のテレビ朝日の『モーニングバード』で伝えていました。
その中で若い男性アナウンサーが、「山梨県北杜市」を、
「きたもりし」
と読んでいたので、
「え!?『ほくとし』だろ?『北杜夫』じゃないんだから」
と思って見ていましたが、誰も訂正も突っ込みもしません。
5,6分後(もう少し後だったかも)に、
「さきほど『きたもりし』と言いましたが、正しくは『ほくとし』でした」
と訂正しました。
「山梨県」は関東甲信越の一部(つまり関東ローカル放送の範囲)と認識していたので、
「何で知らないんだろう」
と疑問に思いました。
私は例の「平成の大合併」の際にこの地名が物議を醸したことを覚えていました。なぜ物議を醸したかというと、
「北海道や、杜の都・仙台ならまだ分かるが、なぜ『山梨』なのに『北杜』なのか?」
という疑問の声が結構あったからです。ちなみに北海道には、同じ読み方で漢字が違う、
「北斗市」
があります。テレビ朝日は先日のニュースでも「彼岸の中日」を、
「ヒガンのナカビ」
と読んでいたという話をチラッと耳にしました。大相撲の春場所開催中ということが「ナカビ」と読んでしまったことは関連があるのかなあとも思いましたが・・・。
私は過去に「中日」を「チューニチ」とは読んだものの、アクセントを間違えて、
「チュ/ーニチ」
と「平板アクセント」で読んでしまったことがあり、あまり他人のことは責められません。ドラゴンズ・ファンというわけではないのですが。正しくは「頭高」で、
「チュ\ーニチ」
ですね。
「キタモリシ」と読み間違った若いアナウンサーのしゃべり方・声が、うちの後輩の若いアナウンサーに似ているような気がしたので、ためしに読ませてみると、案の定、
「キタモリシ」
と読んだではないですか!もしかしたら、二人とも「どくとるマンボウ」のファンだったのかな?