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『道浦TIME』

新・読書日記 2012_059

『なぜ院長は「逃亡犯」にされたのか~見捨てられた原発直下「双葉病院」恐怖の7日間』(森功、講談社:2012、3、11)

 

長いタイトルに、これまで何度も目にした、病院の外に置き去りにされたままのベッドの写真の表紙。あれは「大熊町の双葉病院」だったのか。地震後の大混乱の様子がまざまざと目に浮かぶようだ。

最善を尽くし頑張った医療関係者が、なぜ「逃亡犯」呼ばわりされたのか?それはもちろん、地震・原発の爆発といった大きな災害・事故の後の行政や警察・自衛隊などの混乱などによるものだったが、そうなる(大混乱)ことが事前に予想されたのではないか?そんな大混乱のときだから「誤報も仕方がない」という甘え・隙が行政側になかったか?また責任を相手にもたせ掛けるという姿勢がなかったか?いろいろな反省材料が提示される「誤報」であり、われわれ報道陣にとっても、大変遺憾な出来事である。そもそもこの「誤報」があったことを、私は知らなかった。不勉強を恥じねばならない。

 

 


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(2012、4、4読了)

2012年4月12日 12:22 | コメント (0)