新・ことば事情
4665「連濁はリエゾンと同じ」
朝の出勤途中、幼稚園バスを待つこどもが、
「じゃんけん・ほい!」
と言っているのが耳に入りました。
「じゃんけん・ぽい」「じゃんけんぽん」
ではないんだなあ、と思った瞬間ひらめきました。
「連濁はリエゾンと同じだ!」
と。「連濁」と言ってもこの場合は「半濁音」ですが。
「じゃんけんぽい(ぽん)」は、もともとは「じゃんけん『ほい』」なのですが、その前の音が「ん」だから「ぽ」になっているのですね。しかも「ぼ」ではなく「ぽ」ということは、
「『じゃんけん』の最後の『ん』は『N』」
なのです。
しかし、「1語」として「じゃんけんぽい(ぽん)」と認識されていれば「半濁音」になるのですが、「じゃんけん」と「ほい」が独立して「2語」として認識されているならば、「ぽい(ぽん)」とはならずに、単独の「清音」で「ほい」になるということですね。
同じようなことは「リエゾン」でも、あります。
「ライン」と「アップ」をあわせて読むと、「ライン・アップ」ではなく、
「ラインナップ」
になります。「クリーンナップ」も同じです。「クリーン・アップ」ではありません。そう読んだほうが「ツウ」の雰囲気が出ます。
ということは「じゃんけんぽん(ぽい)」と言うほうが、「じゃんけんほい」と言うより「じゃんけんのツウ」だということか。幼稚園児より小学生のほうは「ぽん(ぽい)」という率が高くなっているのではないでしょうか?大人になると逆にあまり「じゃんけん」なんて声に出して言わないから「ぽん」(ぽい)の比率は下がったりして。
でも、どうやって調べればいいのかなあ・・・。