新・ことば事情
4653「舞水端里の里」
<2009年の8月13日に書きかけました。当時は「平成ことば事情3818」>
北朝鮮のミサイル発射基地があるところの地名は、
「舞水端里(ムスダンリ)」
です。そのほか似たような地名には、
「東倉里(トンチャンリ)」(産経新聞は「トンチャンニ」)
があります。この語尾(?)の、
「里」
というのは、ドイツ語でいうところの「ハンブルク」「ブランデンブルク」「ハイデルベルク」とかの、
「ベルク」
あるいは、スペイン語地名の「マドリード(マドリッド)」「バリャドリード(バリャドリッド)」などの、
「-ド(ッド)」
の部分と同じなのではないでしょうか?つまり、
「町を表す接尾語的役割」
なのでは?
もう少し大きく、「国」を表す接尾語として有名なものには、「カザフスタン」「ウズベキスタン」「トルクメニスタン」などの、
「スタン」
がありますが、これは文化圏としては同じであることも示していますよね。
日本の場合も地名を分析していくと、共通のものがあると思います。以前聞いたもの(読んだもの)では、アイヌ語起源の地名で、関東以北にある、
「『谷』と書いて『ヤ』と読む地名」
は、
「湿地帯」
を表しているそうです。いまやその面影がなくなっているところもあるでしょうが、歴史的にその地がどうであったのかは、現在にもつながる「情報」ですよね。