新・ことば事情
4644「しっちゃかめっちゃか」
2011年10月21日のお昼のニュースを見ていたら、長野県でクマが家の中に入ってきたというニュースを放送していました。その中でインタビューに答えた家の人が、
「もう、しっちゃかめっちゃかにされて」
と答えていました。ところがそのコメントをフォローしたスーパーは、
「めちゃくちゃにされて」
となっていました。ということは、このスーパーを出した担当者(デスク)は、
「しっちゃかめっちゃか」
という言葉は、
「長野の方言でわかりにくいので、意訳したほうがいい」
と判断したのでしょうか?
「しっちゃかめっちゃか」
って、「方言」ではないと思いますが・・・。
辞書で「しっちゃかめっちゃか」を引いてみると、
「混乱・散乱したさまをくだけていう語。めちゃくちゃ」(広辞苑)
「物事の混乱したさま。めちゃくちゃ」(精選版日本国語大辞典)
「物事が入り乱れているさま。めちゃくちゃ」(デジタル大辞泉)
「(俗)めちゃくちゃ」(三省堂国語辞典)
「(俗語)めちゃくちゃの強めた言い方」(新選国語辞典)
といったところ。「方言」ではないようですが、あきらかに、
「俗語」
ですね。それで丁寧な形、というか「意訳」したのかもしれませんね。そのままのほうが雰囲気は出たのになあ、と思わないでもないところですが。