新・ことば事情
4645「午前10時37分ごろ」
<2007年9月5日にタイトルを書き、そのままになっていました。当時は「平成ことば事情3055」でした。4年半で1600項目ぐらい書いてるな>
お昼のニュースを聞いていたら、こんな表現が。
「きょう午前10時37分ごろ」
何が気になったかって?
「『ごろ』が付いているのに、あまりにも時刻が詳しすぎる」
というところが気になったのです。これは「ごろ」を付けるなら、
「きょう午前10時半ごろ」
が一番適当じゃないのかなと思います。
まあ、百歩譲って、
「きょう午前10時35分ごろ」
までですね。「5分刻み」まで。どうしても「37分」を言いたいのなら、「ごろ」を付けずに、
「きょう午前10時37分」
と断定すればいいのです。事実に自信があれば。
それから5年近くたって、先日(2012年2月17日)のお昼のニュース(ytv関西ローカル)を見ていたら、似たようなものが出てきました。火事のニュースの字幕スーパーで、焼けた家の面積が、
「約182㎡」
と出ていたのです。そこまで詳しく(下1けたまで)言うなら、「約」は要らないだろうと思ったので、デスクに言っておきました。
「182㎡」
と「約」をはずしてしまうか、
「約180㎡」
とするか、どちらかでしょうね。
もしかしたら、「警察発表」をそのままの表現で忠実に書いているから、こんな表現が出てくるのかもしれませんが、私はちょっと違和感を覚えます。