新・ことば事情
4641「一般解」
内田樹の『呪いの時代』(新潮社)を読んでいたら、
「病気で苦しむリスクと、不況で苦しむリスクのどちらを取るかという問いかけに一般解はないからである」(251ページ)
という文章で、
「一般解」
という言葉が出てきました。これは、
「どんな問いかけに対しても普遍的な正解」
「すべての問いに当てはまる正解」
というような意味でしょうか?私はそう解釈しましたが、専門用語のような気もします。内田樹の本には、やさしく書かれた文章の中にこういった専門用語がさりげなく散りばめられていて、それがちょっと、私はイヤなのですが・・・。わざとでしょうか?それとも「このぐらいは知っているだろう」ということでしょうか?
辞書を引いてみました。『広辞苑』『三省堂国語辞典』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』『明鏡国語辞典』には「一般解」は載っていませんでした。
Yshoo智恵袋によると、
「微分方程式を満たす関数の中で、任意定数を含むものを一般解といいます。任意定数に特定の値を代入した解が特殊解です。また、ある種の微分方程式は特異解を持つものがあります。特異解は一般解の任意定数にどのような値を代入しても得られません。
1階の微分方程式の一般解には、1個の任意定数が含まれ、2階の微分方程式の一般解には、2個の任意定数が含まれます。一般に、n階の微分方程式の一般解には、n個の任意定数が含まれます。」
となっていました。わかりますか?これで。私はわかりません・・・。