新・ことば事情
4620「同割」
2月20日の「ミヤネ屋」名物コーナー「林先生のスパルタ料理塾」の原稿に、
「同割」(どうわり)
という言葉が出てきました。これは『広辞苑』には載っていません。意味は、
「同じ割合で」
のようなので、原稿はそういうふうに、わかりやすく直しました。
『広辞苑』には「同割」は載っていなかったのですが、『精選版日本国語辞典』を引いてみたら、「同割」という言葉は、
「どうわり(同割)」=料理の材料や調味料を同量の比率で混ぜ合わせること。卵とだし汁、味噌と砂糖、酒と水などにいう」
と記されていました。
『三省堂国語辞典』も「第6版」になんと「同割」が載っていました。
「どうわり(同割)」=(料)同じ割合。(例)しょうゆとみりん同割
「料理用語」なのですね。さすが「料理関係には力を入れた」と、第6版の編纂に当たった飯間さんがおっしゃっていただけあって、広辞苑に載っていなかった「同割」を、小型辞典の「三国」が載せていました!
でも、少なくとも料理から縁遠い私などには、なじまない言葉ですね。最近は飛行機などの、
「早割」
や、ケータイ会社の、
「○○割」
というコマーシャルをよく耳にしますが、これはそういった「割」とは関係ないのですが、耳で聞いた感じでは、似ているように思えました。