新・ことば事情
4590「赤の他人」
2011年11月27日の「ミヤネ屋」で、
「アカの他人」
というスーパー表記がありました。事前のチェックで見つけて、
「赤の他人」
に直しました。この「赤」は実は、
「明らかな」
の意味なのです。
「真っ赤なウソ」
の「真っ赤」も「明らかな」の意味です。語源的に「赤」は「明るい」に通じます。「黒」が「暗い」に通じるのと同じように。そこが分かっていると
「赤の他人」
に違和感がありませんが、「赤」だけ見ると「色の赤(=レッド)」を想像してしまって、
「何で『赤の他人』なんだろう?」
と思ってしまいますね。
(追記)
「アコウダイ」の「アコウ」は、兵庫県の「赤穂」かと思っていたら、『新明解国語辞典』によると、
「赤魚」
のことだそうです。
「アカウオ」→「アコウ」
という発音の変化。知らなかった!
(2012、1、30)