新・ことば事情
4577「柱」
「フィリピンから 戦没者の遺骨127柱が かえってきました」
という文章。アナウンサーにとってのポイントは、
「『127柱』の『柱』の読み方」
です。「ちゅう」でしょうか?「はしら」でしょうか?それとも濁って「ばしら」でしょうか?
正解は、
「はしら」
です。(「ばしら」もたぶん可)
『広辞苑』を引くと、「柱(はしら)」は、
「神・霊または高貴な人を数えるのに用いる語」
また、『数え方の辞典』(飯田朝子編・小学館)を引くと、「柱(はしら)」は、
① 古く、木には神が宿ると言われたことから、日本古来の神・神体・神像を数えます。(例)「二柱の神」
② 位牌(いはい)・遺骨を数えます。(例)「位牌2柱」
③ 英霊を数えます。
④ 高貴な人を数えます。
となっていました。
去年の夏に、某キー局のアナウンサーが「127柱」を「127チュー」と読んで、すぐにメーンの年配司会者が訂正したという出来事があったそうです。
私たちも気をつけたいと思います。
助数詞は大切ですね、日本語にとって。