新・ことば事情
4568「モカ」
2011年12月28日の毎日新聞朝刊の東海林さだおさんの4コマまんが「アサッテ君」の12737回(!?スゴイ)は、アサッテ君が同僚と喫茶店(「カフェ」ではなく!)に入って、コーヒーを注文するシーンでした。壁にはコーヒーの種類が、
「ブルーマウンテン、モカ、キリマンジャロ、マンデリン」
と書いて張ってありました。一人が、
「モカ」
と注文すると、もう一人が、
「じゃぼくもモカ」
と横並びの注文。そこで相手が突込みが、
「おまえはブルータスか!」
もちろんこれは
「ブルータスおまえもか」
というシーザーの有名な言葉に引っ掛けただけのダジャレ落ち。しかし!東海林さんは
ご存じないのでしょうか?最近、「モカ」にはなかなかお目にかかれないのです。
「モカ」はもともとアラビア(イエメン)の地名ですが、対岸のアフリカ・エチオピア産のコーヒー豆をそこから船積みするのです。しかしそのコーヒー豆の消毒が、きっちりされていなかったということで、現在は日本に輸入されていないはず。(2008年5月「厚生労働省輸入食品に対する検査命令の実施について」=エチオピア産生鮮コーヒー豆から基準値を超えるγ-BHC、クロルデン及びヘプタクロルを検出)
ですから最近は「缶コーヒー」などで、以前は「モカブレンド」などとされていたのも「エメラルドマウンテン・ブレンド」とか、「コロンビア豆ブレンド」とか、よその産地のコーヒーのブレンドに変更されているのです。
1年半ぐらい前に「モカ」を置いている喫茶店に入ったことがありますが、そこの「モカ」は以前輸入されたものの「在庫」でした。まだあるのかな?
その後、状況は改善されたのでしょうかね?