新・ことば事情
4562「『庭木』のアクセント」
去年(2011年)10月19日の「ミヤネ屋」で、「ヨミ斬りタイムズ」のコーナーを担当している山本隆弥アナウンサーが、下読みの時に出てきた、
「庭木」
という言葉を、「頭高アクセント」で、
「ニ\ワキ(頭高)」
と読んだのを、私は聞き逃しませんでした。
「それは『平板アクセント』の『ニ/ワキ』だろ!?『頭高』にしたら『(アントニオ)猪木』みたいじゃないか!」
と指摘すると、
「え?『庭の木』ですよね?『の』を入れたほうがいいですか?」
と言うので、
「いやいや、『庭木』で一つの単語・言葉だよ。『の』なんか入れなくていいだろう」
と答えて「アクセント辞典」を引くと、果たしてしっかり「平板アクセント」で
「ニ/ワキ」
と載っていました。
もしかして山本アナウンサーは、「団地育ち」なので「庭木」を知らなかったのか?とも一瞬思いましたが、よく考えたら私も「団地・マンション育ち」で今も「マンション」に住んでいますが、「庭木」という言葉とそれがさすものぐらいは知っています。
そうすると「住環境」が問題ではなく、「言葉への執着」というか、「ボキャブラリー」が問題なのだなと思わざるを得ない、驚きの出来事でした・・・。
(追記)
これを書いて家に帰ったらちょうど『読売ライフ』という雑誌(小冊子)の2012年1月号が届いていて、パラパラと見ていると、特集のタイトルが、
「冬の庭木の手入れ」
でした。やはり「庭木」は一般的な言葉だったんですね。
(2012、1、13)