4555「デコルテライン」
先日、初めて耳にした言葉に、
「デコルテライン」
というファンション関係の言葉がありました。女性は知っているであろうと、「ミヤネ屋」の若い女性スタッフに聞いてみたところ、
「襟ぐりのところのラインのことです」
という答えが返ってきました。「デコルテ」・・・あ、あそうか、
「ローブ・デコルテ」
の「デコルテ」か!「ローブ」は「服」ですよね、たしか。
辞書(『広辞苑』)を引いてみると、
「デコルテ」(decollete フランス=最初と最後の「e」にアクサンが付いています)
=(「襟ぐりをあらわにした」の意から)
① 大きく刳(く)った襟ぐり
② 首から胸元にかけての部分
③ ローブ-デコルテの略
とありました。念のため「ロービデコルテ」を引くと、
「ローブデコルテ」=女性の夜用正式礼服。男声の燕尾(えんび)服に相当し、背や胸が見えるように襟ぐりを大きく刳(く)った袖なしのドレス。日本では1986年(明治19)に宮中の礼服として採用。デコルテ。
とありました。ちゃんと宮中での採用は「1886年(明治19)」と記録が残っているんですね!「鹿鳴館時代」かな?これも引いて見ると、「鹿鳴館」が完成したのは1883年(明治16)ですから、やはり「鹿鳴館時代」に、欧米と対等に見てもらうために(そして幕末に結ばされた不平等条約を改訂・解消させるために)こういった「具体的な政策」が必要だったのでしょう。
そして「ローブデコルテ」が正式に宮中の礼服に採用されて8年後に「日清戦争」が起こります。礼服の制定、戦争、帝国主義の時代。19世紀から20世紀にかけての日本の姿の一端なのですね。