新・ことば事情
4515「包(パケ)」
佐々木譲の小説『警官の条件』(新潮社:2011、9、20)を読んでいたら、
「中から、小分けされた薬物らしきものが八包(パケ)出てきた。」(393ページ)
という一文で、
「包」と書いて、
「パケ」
とルビを振った「助数詞」が出てきました。これはもちろん、
「パケット」
という英語からきた略語の読み方をあてたのでしょう。
「パケット通信」
の「パケ」だな。これが中国語読みだと、
「パオ」
になるし、「日本語読み」だと、
「ホウ」「ポウ」
なので、日本語も中国語も英語も(たまたまでしょうが)、「包む」という意味の言葉の読み方は、
「パ(あるいはハ)行」
で似ているのだなあと感じました。