新・ことば事情
4498「音楽プレーヤー」
電車に乗っていたら、車内放送で、
「車内で音楽プレーヤーなどをご使用の際は、周りのお客さまのご迷惑にならないようお願い致します。」
と言っていました。ここで出てきた、
「音楽プレーヤー」
という表現は、「ウォークマン」とか「ipod」とかの「個別の商品名」でなく、「一般名詞」ですが、いつのまにか定着してるなあ。放送では、これに「携帯」をつけて、
「携帯音楽プレーヤー」
という言い方もしますが、ちょっと長いですね。「音楽プレーヤー」で分かるよなあ。
でもそれだったら、LPレコードやEPレコード、SPレコード、ソノシートなどをかける、
「レコードプレーヤー」
だって、「音楽プレーヤー」の一つに分類されますよね。「カセットプレーヤー」だって「音楽プレーヤー」に違いありません。「CDプレーヤー」でもそうです。それが、
「音楽を録音した記録媒体」
の名前を「プレーヤー」の前に付ける命名方式ではなくなった。これまでの命名方式の最後のものは、
「MP3プレーヤー」
という呼び方ではあるまいか?
技術が進みすぎて、記録媒体が次々代わる時代、大きな「くくり」の名前で呼ぶほうが、わかりやすいということでしょうかね。