新・読書日記 2011_198
『窓ぎわのトットちゃん』(黒柳徹子、講談社青い鳥文庫:1991、6、15第1刷・2006、12、18第45刷)
円満字さんの本の『政治家はなぜ「粛々と」を好むのか』(新潮選書)の書評を書くにあって、「トットちゃん」に「粛々と」と「シクシクと」の間違いに関する記述があるらしいことを知り、20何年ぶりに読み直してみた。すると、これはなかなかよい本ですね。再読の価値有り!名著です。「講談社青い鳥文庫」に収録された1991年6月から、わが家にあった2006年12月のものまでで第45刷!超ロングセラーではないですか!スゴイ!
「粛々」以外に印象に残ったこと。
*「とにかく、ローゼンシュトックは、ヨーロッパの一流オーケストラと同じ水準を要求した。だから、ローゼンシュトックは、いつも練習の終わりには、涙を流して泣くのだった。「わたしが、これだけ一生懸命やっているのに、君たち、オーケストラは、それに、こたえてくれない。」(121ページ)
*「すると、ローゼンシュトックさんが、練習を休んだりしたときに、代理で指揮をする、チェロの斎藤秀雄さんが、いちばん、ドイツ語が上手だったので、「みんなは、一生懸命やっているのだけど、技術が、おいつかないのです。絶対に、わざとではないのです。」と、代表して、気持ちを伝え、なぐさめるのだった。」(121ページ)
=名指揮者・ローゼンシュトック、斎藤秀雄とトットちゃんの関わりは「そうだったのか!」と。
*赤や黄色やピンクのリリアンにぶら下がったハッカパイプ。犬とか猫とかベティーさんなどの顔がパイプになっている。そして綿アメ、ベッコウアメ。(138ページ)
=やはり、東京のトットちゃんは「綿アメ」。「綿菓子」ではなく。
*「お教室」(26、46ページ)
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