新・ことば事情
4476「やだ!おいしい」
ワインがテーマのマンガ『神の雫30』を読んでいたら、主人公の同僚の女性が、イタリアワイン「ブルネッロ・ディ・モンタルティーノ」を飲んで、
「やだ!おいしい」
と、のたまいました。別になんでもない一言ですが、私は、
「そうだったのか!」
と気付きました。
「この『やだ!』は、最近の若者言葉における『やばい!』と同じだ!」
と。
「やだ」ってんですから「嫌」と拒否してるかと思いきや、全然拒否していないのはご存じのとおり。いままでの自分の常識・感覚を塗り替えるような「プラス面のいいこと」が起きた時に、自己否定せざるを得ない局面で「やだ」と言っている。それと同じように、いい意味での「やばい」も、プラスの面で自分の常識が塗り替えられる、だから「やばい」が「プラス評価」であると。
そういうことだったのですね!納得!!