新・読書日記 2011_176
『放射能と生きる』(武田邦彦、2011、6、30第1刷・2011、7、10第2刷)
武田先生が、原発事故直後から書き続けたブログをまとめて本にしたもの。水素爆発直後から1週間、1か月、それ以降の、放射性物質から逃れる術。それがきっちりと書かれている。なぜ日本政府はこういったきっちりしたことを伝えることを怠ったのか。我々マスコミはきっちりと伝えられなかったのか。
一つには、騒ぎを起してパニックを避けるため。しかし、きちんとした情報を伝えていれば、パニックは避けられるはず。つまりは、伝えるべききっちりとした正しい情報がわからなかった。それを判断する知識・判断力が、政府にもマスコミにもなかったということが、現在の状況を招いているのではないか。この本を読んでいて強く感じたのは、そういったことだった。もちろん専門家の意見でさえ分かれていたことも、その原因のひとつなんだが。
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