新・ことば事情
4464「タクシーを待つ乗客は」
「ミヤネ屋」のニュースのテロップをチェックしていたら、台風15号の影響を受けた首都圏の人たちにインタビューしているものがありました。そのテロップには、こう書かれていました。
「タクシーを待つ乗客は」
一見、何の変哲もない、普通のテロップですが、「ちょっと待った!」この人たちは、
「タクシーを待っている」
のでよね。つまり、
「まだタクシーには乗っていない」
のですよね。乗っていない人を「乗客」と呼んでしまってよいのだろうか? という疑問が。結局これは、
「タクシーを待つ客は」
としました。「客」には違いありません。タクシーを利用しようとしているのだから。でも、まだ乗っていない。あ、そうか、
「タクシーの利用客は」
としても良かったですね。でもまだ「利用できてはいない」のですが。
なんとなく見過ごしてしまう表現ですが、よく考えるとおかしい言葉って、ありますよね。