新・ことば事情
4463「経綸」
9月14日、国会の代表質問での自民党・谷垣総裁の発言をフォローする字幕スーパーで、「ミヤネ屋」のMディレクターから、
「道浦さん、"ケイリュウ"って、漢字でどう書くんですか?」
と聞かれて「ケイリュウ」を調べましたが、意味が合う適当なものがありません。
Mディレクターは、
「最初"ケイリン"って聞こえたけど、辞書に意味が合うものがなくって・・・」
と言うので、文脈も見てみると、谷垣総裁は野田総理に対して、
「本日は、総理のケイリンをお聞かせ願いたい」
と言っています。それなら、と、
「けいりん」
を引くと、ありました。
「けいりん(経綸)」=国家を治めととのえること。天下を統治すること。また、その施策」
と載っていました。「競輪」「桂林」は知っていますが「経綸」は知りませんでした。
「これだ!」と思いましたが、このまま漢字にルビを振って出しても、意味がわからないでしょう。そこで字幕は、
「本日は、総理の経綸(けいりん=施策)をお聞かせ願いたい」
として放送しました。
政治家ってなんでこんな「耳で聞いてわからない言葉」を好むんでしょうね?国民を煙に巻こうとしていませんか?