新・ことば事情
4440「原爆投下後」
8月4日の日本テレビ「ニュースゼロ」で、広島の原爆に遭遇しその後、放射能汚染を受けた患者を診察し続けてきた医師・肥田舜太郎さん(94)を紹介していました。肥田医師の「広島原爆」のあとの患者治療経験によると、被曝したあと、
「白血病は7年目、がんは8年目にたくさん患者が出た」
ということです。
その一連のニュースの中のナレーションで、
「原爆トーカゴ」
というフレーズが出てきました。それを聞いて私は最初、
「原爆10日後」
かと思いましたが、2秒後ぐらいに、
「あ、『原爆投下後』か!」
と思い至りました。うーん、これはわかりにくい「同音異義語」だ!
ここは少しかみ砕いて、
「原爆を投下したあと」
とした方が、絶対良かったよな。もし「10日後」なら、
「原爆投下から10日後」
となって、
「ゲンバク トーカからトーカご」
で、これもちょっとわかりにくいような気がしますが、仕方ないか。それか、
「原爆を落とされてから10日後」
とするか、ですね。