新・読書日記 2011_148
『有効期限の過ぎた亭主と賞味期限の切れた女房~綾小路きみまろ独演会』(綾小路きみまろ、PHP:2002、11、20第1刷・2003、2、21第4刷)
「なでしこジャパン」の佐々木監督が、綾野小路きみまろを大好きだと聞いて、本棚に眠ったままの本書を引っ張り出してきて読んだ。勉強になりました。
うーん、立て板に水のあのしゃべりは、キャバレーの司会&舞台で、歌謡ショーの舞台で、そして寄席でと、すべて「現場」で、一つ一つお客さんの反応をチェックしながら練り上げられてきたものなのですね。そういう意味では「アドリブ」ではなく、「古典」のような完成された話芸の一つなのですね。
われわれアナウンサーはそういう部分と即興のアドリブ部分の両方が必要ですが、今、アドリブに比重が偏りすぎているかもしれない。練り上げる話芸から学ぶべきことも多いと思います。
それと、やはり「落として、持ち上げる」、その絶妙なブレンドですね、「間」も含めて。こればかりは「理論ではなく、実戦あるのみ」だと思います、ハイ。
star3_half