新・読書日記 2011_139
『復興の精神』(養老孟司・茂木健一郎・山内昌之・南直哉(じきさい)・大井玄・橋本治・瀬戸内寂聴・曽野綾子・阿川弘之、新潮新書:2011、6、10)
帯によると「『これから』をどう考えるか~3・11以降を生きる杖」とあり、養老孟司・茂木健一郎・山内昌之・南直哉(じきさい)・大井玄・橋本治・瀬戸内寂聴・曽野綾子・阿川弘之の9人の文章が載っている。各人の文章の「タイトル」を「目次」から写すと、全体像が分かると思う。
養老孟司=「精神の復興需要が起きる」
茂木健一郎=「変化への希望」
山内昌之=「公欲のために私欲を捨てよう~『災後』の歴史認識』
南直哉(じきさい)=「無力者の視線」
大井玄=「プロメテウスのように」
橋本治=「無用な不安はお捨てなさい」
瀬戸内寂聴=「無常――どん底は続かない」
曽野綾子=「いきてるといいね」
阿川弘之=「大丈夫、必ず復興しますよ」
この中で一番心を打たれたのは、曽野綾子さんの「いきてるといいね」のエピソードである。大井玄さんの「プロメテウスのように」は、「原発」を「太陽を盗んだプロメテウス」に喩える話かと思ったら、全然違った。南直哉さんは「なおや」じゃなくて「じきさい」さんだったのね。思っていた人とは別人でした。
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