新・読書日記 2011_126
『THE DAYS AFTER 東日本大震災の記憶』(石川梵、飛鳥新社:2011、6、26)
震災翌日に被災地上空からカメラ撮影し、その後2か月、現地で取材を続けた写真家=カメラマン。
これまでに東日本大震災の映像は浴びるほど見てきたが、これが静止画になると、また違った迫力で迫ってくるので、息を呑む。大判の写真集だがパカッと大開きにページを開けられない。隙間から覗き込むようにしてみている。悲しみが詰まって胸に迫って来る写真の数々だ。
この手の写真集は、週刊誌の会社がたくさん出しているが、阪神大震災のときと違って、今回の震災で私は一冊も購入しなかった。なぜか、その気になれなかったのだ。しかし、この写真集の新聞広告を見た時にこれもなぜか「買わなくては」と思ったのだった。
「バイクで取材していた私は放射能雨をまともに浴び、スクリーニングでカメラバッグを没収され、焼却処分されるほど被曝した。」
まさに現地で「記録」を続けたカメラマンの記録だ。
ただ惜しむらくは、「地球46億年」という著書の紹介が3か所のうち1か所が、「地球46年」と「億」が抜けているなっている誤植を発見。46年は短すぎる!残念。
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