新・ことば事情
4427「麻央」
2011年7月26日の「情報ライブミヤネ屋」で、25日午後6時37分、歌舞伎役者の市川海老蔵さんと麻央さん夫妻に女の赤ちゃんが誕生したというニュースを取り上げました。
その際、二人からのコメントの吹き替えをしたのですが、コメントの部分は海老蔵さんがすべて書かれていたので、それは「海老蔵吹き替え」で私が担当。奥さんの麻央さんは、
「署名だけ」
だったのですが、「夫婦そろって」ということを表すために、その「署名部分だけの吹き替え」を虎谷アナウンサーにお願いしました。吹き替え部分は、
「麻央」
だけでした。短い!!たった2文字。
この間、脇浜アナウンサーにお願いした、ラモス瑠偉夫人・初音さんの吹き替えで
「おなかが痛い・・・」
というのもかなり短い吹き替えでしたが、それより短い!
短くてゴメンね、でもこれって吹き替え史上最短記録じゃない?と話すと、虎谷アナウンサー、
「そうですね。これまでは私が知ってる限りでは、V6・森田剛さんのコメントの吹き替えを担当した五十嵐アナウンサーの『大丈夫です』が一番短かったですからね」
とのこと。おお、それは大幅な記録更新だ。
今後、この記録を塗り替えるとすれば、
「1文字」
しかありません。
「あ!」「お・・・」「うっ」「え!」
とか何とか。それって、吹き替える意味があるのか?というところですが、虎谷アナウンサーの出身地・青森の方言であれば、もう少し意味のある「1文字の言葉」の吹き替えがありうるかもしれません。例えば、
「け」
これは、
「食え」=「お食べなさい」=「召し上がれ」
という意味。で、それに対する返事として、
「く」
これは、
「食う」=「食べます」=「いただきます」
という意味で、「け」「く」という「カ行の音二つ」で会話になるという、とても美しい省エネ型の会話です。これの吹き替えがあれば間違いなく、最短記録となるでしょうが・・・・まあ、ないな、こりゃ。