新・ことば事情
4425「喉の渇きを・・・」
高田純次さんが街をタクシーで観光する「ミヤネ屋」の人気コーナー、「高田タクシー観光」のナレーション原稿をチェックしていたら、こんなフレーズが出てきました。
「つめたーいビールで、喉の渇きを潤します」
一見、スルッと見逃してしまいそうですが。ちょっーと待った!微妙におかしいゾ!
「喉の渇きを」
と来たら、そのあとは、
「癒やします」
でしょう。もし「潤します」を使いたいのなら、その前の部分から「渇き」を削って、
「喉を潤します」
が正解でしょう。微妙なところですが、これはいわゆる、
「混交表現」
ですね。間違いです。
「喧々囂々(けんけんごうごう)」と「侃々諤々(かんかんがくがく)」が混ざってしまって、
「喧々諤々(けんけんがくがく)」
になるのと似たような種類の間違いです。また、
「火ぶたを切る」と「幕を切って落とす」が混ざって、
「火ぶたを切って落とす」
としてしまう間違いと同じ種類ですね。気をつけましょう。