新・ことば事情
4412「耳置いてきちゃった」
2011年7月22日(金)の「ミヤネ屋」に出演した、レギュラー出演者の芸能リポーター・駒井千佳子さん。出番が終わって、スタジオから出る時に、こう言いました。
「あ、耳、置いてきちゃった」
え!耳を置いてきた!?
・・・もちろん、分かりますよね。本当に自分の「耳」を置いてきたわけではありません。通称「エアモニ」と呼ばれる、
「イアホンの付いたオンエアーモニター(放送が聞けるラジオのようなもの)」
を外してスタジオに置いてきてしまった、ということです。
たしかにわれわれ、普段から「イアホン」(あるいはこの「エアモニ」)のことを、
「耳」
と言っています。しかし、例えば「マイク」のことを、
「口」
とは言いませんし、「靴」のことを、
「足」
とは言いません。なぜ、「イアホン」だけ「耳」と言うのか?考えてみました。
それは「イアホン」「エアモニ」という名前より、「音を聞く」という「機能」として、また「その器具を付ける場所=耳」の方がなじみがある呼び方だからなのではないでしょうか?
ふだん、何気なく使っている言葉ですが、改めて「なぜ?」を考えると不思議です。