新・ことば事情
4397「『高嶺の花』か?『高根の花』か?」
先日「ミヤネ屋」で「スーパー」のチェックをしていたときのこと。
「高嶺の花」
というスーパーが出てきました。この表記は「正しい」のですが、「嶺」が「表外字」なので代用字として「根」を使って、
「高根の花」
と書くことに、『新聞用語集』ではなっています。つまり、新聞や放送のルールでは「高根の花」と書くのが正しいと。
でも放送の場合、は新聞ほど「しばり」がきつくないので、「表外字」の場合は、
「ルビを振って使う」
という手もあります。つまり、
「高嶺(たかね)の花」
と表外漢字を含む熟語の横(か上)にルビを振るのです。
今回、どうしようか迷ったのですが、「ルビ」はうっとうしいので、やはり『新聞用語集』のルールに従って「高根の花」にしよう、ということにしました。
ところが!
「ミヤネ屋」の本番で「高根の花」と書かれているのを見たスタッフが、
「あ、間違ってる!」
と思って、普通の辞書を引いて「高嶺の花」が載っているのを見て、「訂正」を出してしまいました。出さなくてもよかったのに・・・。
しかし、たしかに「高根の花」と書いた場合、
「『高い』と『根』のイメージ(根=下の方)が合わない気がする」
のは、おそらく私だけではないでしょう。
「今後はルビを振って『高嶺(たかね)の花』を使った方がいいのかな」
という気がした出来事でした。