新・ことば事情
4388「Numberありますか?」
地下鉄の中吊り広告で見かけたスポーツ雑誌『Number』の広告。特集は、スペインのサッカーチーム「レアルマドリード」の「モウリーニョ監督」などの名監督の人心掌握術。まるで男性ファッション雑誌のようにかっこよくモウリーニョ監督が写っていました。思わず、「読みたいな、買おう!」と思って、地下鉄を降りてすぐ、駅の売店に向かいました。しかし、ざっと見回したところ『Number』が見当たらないので、
「すみません、『Number』ありますか?」
と聞くと、売店のおじさんが、"なぜか不審げな顔"をしました。知らないのかな?『Number』を。そこで、
「あ、スポーツ雑誌の『Number』です」
と言うと、
「ああ・・・売り切れや」
と言うのです。出たばっかりのはずなのに、そんなに人気があるのか!
そこで、もう一軒の売店に向かい、売り子のおばさんに、
「『Number』ありますか?」
と聞いたのですが、やはり"不審げな顔"をされた挙句、
「取り扱ってない」
と。おかしいな、普通、売店に置いてるやろ。地下鉄の中吊り広告にも出てるくらいだし・・・と、そこで気付きました。私が「『Number』ありますか?」と聞いた売店がある駅は・・・・
「なんば駅」
だったのです。おそらく店の人は、
「『なんば』ありますかって、この人は一体何を言ってるんやろ?昼間から酔っとんのと違うか?」
と思って、"不審げな顔"をしたに違いありません。そのあと、駅構内の別のコンビニに行くと、ほかの雑誌と同じように『Number』を置いてあったので、購入しました。
「なんば」に『Number』、ありました。