新・読書日記 2011_093
『怒るヒント~善人になるのはおやめなさい』(ひろさちや、青春出版社:2011、5、15)
タイトルがいい!
以前、『怒らない○○』というような本を何冊か読みましたが、そこに書かれていたものは「そんなことが出来るのなら、既にやっている!」
と思うようなことばかりで、
「できないから怒るんじゃないかっ!」
とかえって怒りが爆発するようなものが多く、あまり参考にならなかったのです。
その点、この本は逆手に取ったのか、「怒るヒント」ですから、まずそこは受け入れられます。
「卑怯な人ほど怒りません」
に始まり、
「嫌なやつの『いいところ探し』なんてしなさんな」
「釈迦は『怒るな』なんていっていない!」
「『エライ人は怒ってよし。下々は怒るな』が日本社会の嫌らしさ」
など、うんうんとつい読んでしまう項目がズラリ。
そうやって「手なづけておいて」、第2章では「怒る技術」と称して、実は「怒らない」(あるいは、究極の「キレル」状態に至らないための小出しのガス抜きの)技術が書かれています。もって生き方がうまい気がします。第3章、第4章とだんだん深いところに引きずり込まれて、読み終わると、なんとなく怒りも収まっているような気が、少しだけ・・・。
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